グランゼコール準備級 1
- グランゼコール準備級(通称プレパ)とは
- プレパに入る勇気
グランゼコール準備級(プレパ)とは
フランス独特の教育システムのグランゼコールについては
みなさんご存知だろう
フランスは学歴資格社会で同じ会社で同じ仕事をしていても
学歴や資格によって給料が変わる
私の義理父は夫に、親や兄弟より学歴と資格に頼れと言うほどだ
なかでもグランゼコールは最高学歴と言っても過言ではない
今日はそのグランゼコールに入る前の準備級について話したい
グランゼコール準備級(Classe Préparatoire aux Grandes Ecoles =CPGE)
通称プレパと呼ばれる
プレパといっても実はたくさんのプレパがあり、
音楽や美術、眼鏡技能科(メガネ光学かもしれない)まである
プレパとはいわゆる上の段階にいく準備クラスのことだ
ここではグランゼコールのプレパだけの話にする
プレパでは一年生で理系5学科、文系2学科、経済1学科
近年できたテクノロジー系が3学科ある
2年生になると理系だけさらに細分化される
グランゼコールの中にすでに準備級が埋め込まれているprepa integré
についても今回は触れない
プレパは高校の中にあり小さい学校だと
1クラスしか無く10人もいないクラスがあるそうだ
大きな学校だと全ての学科があり1学科3クラスあったりもする
それでも1クラス30〜40人だ
某テレビ番組でフランスの大学(licence)は90校近くあって
プレパは200校だと言っていたらしいが
大学には多いとこだと45学科ほどあり、
ひとクラス雛壇を埋めるほどいるところもある
プレパにはもちろんレベルがあって、トップのグランゼコールに入った比率で
毎年順位が発表される
しかし習う内容は全く同じで、グランゼコールの入るコンクールも同じものだ
プレパに入る勇気
前回書いたバカロレアについて
バカロレア受験者は2024年約75万人いる
高校の後大学短大(licence 、iut)へ行ったのは
バカロレアを合格した45%以上で
プレパに行ったのは8万2千4百人、10%強だ
私は少ないと思う
高給が貰えるエリートへの道が開けると
わかっている進路なのになぜそんなに少ないのか
大学にはプレパと全く同じ学科がある
なぜプレパに行かず大学に行くのか
私が思うにまず情報が間違っている
それこそエリート界で我ら庶民の世界ではないという思い込み
内申点が良くないといけないという思い込み
高校三年生で勉強した後さらに大変な勉強が待っているという恐怖
この3つだと思う
プレパ生の50%以上の親が管理職である
進路希望を出す時点でこれらの偏見がないからである
実際はエリートの管理職だけでなく
その後農家やパン屋になった人、
もちろん個人事業を起こした人を知っている
公立のプレパは30%奨学金生の席を用意している
内申点についてもmention assez bienで地方のプレパなら入れる
大変な勉強が待っているのは本当であるが
何より重要なのはストレスをうまく消化することだ
生活のリズムを決め、遊ぶ時間を決め、しっかり寝ることだ
私の子供のこと
うちは主人はプレパにもグランゼコールにも行っていない
私に関しては日本の高校を出て1年料理の専門学校へ行った
完全な低学歴と言われる域だ
私は子供が勉強嫌いなら私のように手に職をつけ、
そうでなかったら子供がどうしてもしたい事やいきたい所がない限り
プレパを薦めることを決めていた
多様性のこの世の中にまだ学歴を意識しているとか
親が決めることでは無いとか思われるかもしれない
次回なぜ私が薦めたか話したい